注意!!
この小説は、一部ネタとして土閃&閃土と思われる表現がございます。
が、あくまでネタです!!事実ではありません!!
ネタでも無理無理!!と仰る方は、絶対に先に進まないで下さいませ!!
注意事項を無視しての苦情はスルーさせて頂きます。
後、登場するキャラが基本的に全員ぶっ壊れました・・・orz
毒を食らわば皿までも・・・の、後に残るのは
一ヶ月ほど前から、不本意な噂の中心に居るのは俺と土方さん。
その噂って言うのが何故か、俺と土方さんが付き合っていると言う。
根も葉もない所か、種すらねぇよコノヤロー!!!
な、物だ。
ってか、ホント勘弁して。マジで勘弁して。
噂を知った時本気で泣きそうになったから、俺。
ぷち引き篭もりと化したから、マジで。
まぁ、結果的にそのぷち引き篭もりは正解だった。
冷静にこの状況に対応する方法を思いついたから。
噂と言うのは、噂の中心になる人間が剥きになって否定すればする程。
それが事実であろうがなかろうか、周りは面白がって広めたり鎮火仕掛けたそれを無駄に煽ったりするもんだ。
早い話が、その噂を面白がって周りから振られたとしても、はいはいと冷静に受け流せば良いだけの事。
最初は確かにかなりの忍耐力を試されるだろう。
それこそ、ガセだから!!有り得ないから!!と叫びたくなるだろう。
が、しかし!!それを乗り越えれば、周りは何だよ詰まんねぇ反応〜等と、次第に興味を失くす。
そうなればこっちのもんだ。
後は鎮火して灰となり、完全に消えるのを待てば良い。
ただでさえ、かぶき町と言う街は良くも悪くも色んな噂が日夜生まれる場所。
その内、こんな噂があった事も人々の記憶から抹消されるに違いない。
冷静になれ、坂田閃時。
お前はやれば出来る子の坂田新八の息子ぉおぉぉぉぉ!!
やってやれねぇ事はねぇええぇえぇぇぇえぇ!!!!
と、自分に暗示を掛け続けて早くも二週間。
不本意な噂は順調に風化する。
筈だった。
あぁ、そうさ。する筈だったんだよ。俺の計算では。
だってそうだろ?噂の当人が、あーはいはいって適当な態度取ってれば詰まんねぇだろ?
噂なんてもんは、周りがそれで揶揄って遊びたいだけの、傍迷惑な暇潰し以外の何物でもねぇだろ?
だからこそ、俺は只管耐えて、冷静に噂を受け流し続けてる。
なのに・・・っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「閃時ぃいいぃぃいぃっ!!!!!!!!
またあの瞳孔全開ニコ中マヨラーと一緒に居たでしょぉおぉおおぉぉ!?
父ちゃん、あんなヤツとの付き合い認めないからねぇえぇえぇぇえぇっ!!!」
と、迷惑な事に噂を頭から信じ込んでる親父に、街を走り回ってる時にちょっと土方さんと顔を合わせたら何処から情報仕入れてんのか、意味の分からん説教までかまされる日々・・・。
何コレ?監視されてんの?監視されてんの俺?
・・・まぁ、この際監視されてるかもしれないって事は良い。
いや、全然良くはねぇけど。
兎に角、監視されてるかもしれないって事は横に置いておく。
親父の存在自体を無い物と思えば耐えられるし。
しかしだ・・・。
付き合い認めないとか大声で所構わず叫ぶんじゃねぇよ。
折角、鎮火仕掛けてた噂にまた火が点くだろうがっ!!
と、言う俺の懸念は見事に大当たりで・・・。
噂は鎮火する所か、尾鰭に背鰭、挙句の果てには胸鰭までくっ付く始末で・・・。
よし、親父を簀巻きにして江戸湾に沈めよう。
と、本気で決行する一歩手前で何とか踏み止まっている状態にも関わらず。
「閃時君聞いたぞ!!あんなチンピラ警察等止めておくんだ!!
あんなのと付き合うなんて許しませんよ!?もぉ!!」
「ヅラに同意すんのは癪だが、その通りだ。止めとけ閃時ィ。
その若さで人生棒に振るようなヤツと付き合うんじゃねェ」
「わしと一緒にキャバクラでも行って、女子の良さ覚えるぜよ」
「ほらぁ!!コイツ等もこう言ってんだから多串何か止めなさい!!」
ある日、家に帰ると何か増殖してやがりました。
このマダオ集団の頭に隕石落ちて来ねぇかなぁマジで。
何て俺は遠い目をする訳で・・・。
多分無駄だろうと思いながらも、とりあえずはと口を開く。
「事実無根も良い所だから。って、言うか。
親父が無駄に噂広げてるって事に好い加減気付けぇえぇええぇぇぇっ!!
ガセェエェエエェェエェッ!!それ全部ガセェエエェエェェエェッ!!
考えなくてもありえねぇって分かんだろ!?人の話そろそろ聞いても良いじゃねぇのぉおぉおぉ!?」
「そう言いながら、この間も多串と何かコソコソしてたでしょぉおぉぉぉおぉっ!?」
「誰のせいだと思ってんだぁあぁぁぁっ!!
土方さんに用があって話してたら、毎度毎度邪魔する親父のせいだろぉおおぉおぉ!?
ってか、周りに迷惑だから直ぐに木刀抜くんじゃねぇよっ!!誰かに当ったらどうすんだ!?」
「息子の貞操を守るのが父ちゃんの役目なんですぅぅうぅっ!!
それに、木刀は多串にしか向けてませんんんんっ!!」
「貞操とか言うな!!馬鹿なの!?死ぬの!?
もう脳天かち割ってその天パ真っ赤に染めて良い!?
ってか、真昼間からさも当然のように上がり込んでんじゃねぇよ!!指名手配犯二人!!」
まさに喧々囂々な言い合いの合間に、親父を援護するかのようにマダオ共のそうだそうだと言う合いの手が入る。
ちなみに、小太おじと杉おじへの突っ込みは完全スルーだ。
テーブルぶん投げて、全員床に沈めてやりてぇー。
ピキピキと、音を立てて浮かぶ米神の血管を指で押さえると同時に、今にも爆発しそうな怒りも抑える。
駄目だ駄目だ。此処で本能のままに暴れても一時しのぎにしかならず、俺の平穏が遠のくばかりだ。
此処は意地でも誤解を解かなければと、己を奮い立たせた。
一番楽なのは、マダオ共の口を文字通り封じる事だけど、半不死身みてぇなもんだからな。
完全に仕留めるのは難しいんだよ。
なので、深呼吸を繰り返して気を静め、さぁ此処が踏ん張り所だ俺!!と自分自身を奮い立たせた。
が。
「こうなったら父ちゃん!!二十四時間年中無休でオメェの事監視すっからな!?」
「では、俺も手伝おう」
「ちっ、仕方がねぇな」
「暫く地球で仕事ぜよー」
こんな時に無駄に団結力を見せるマダオ四人に、ぶつんっと頭のどっかで何かが切れた。
ついでに、かくんっとまるで糸でも切れたかのように俺は俯く。
「・・・・・・・・そんなに嫌か、あの噂が」
「「「「当然」」」」
俯いたままぽつりと呟いただけの言葉は、しっかりばっちり拾い上げられていたらしく、間髪入れず肯定された。
「そうかそうか。そんなに嫌か」
ボソボソと呟いていると、うんうんっと頷く気配。
その気配に肺の中を空にする勢いで酸素を吐き出し、顔を上げる。
伯母上&母さん直伝、般若スマイルを顔面に貼り付けて。
鏡を見なくても分かる。間違いなく、今の俺の米神には青筋が二、三個は確実に浮かんでる事が。
何か、マダオ共が後退ったような気がしたけど・・・関係ねぇ。
「そんなに嫌なら・・・。
今から本当にして来てやらぁあああぁぁぁあぁっ!!」
鼓膜を破る勢いってか、マジで鼓膜の一枚や二枚破れろコノヤロー!!と意気込んで叫び。
完全に怯んだマダオ共を尻目に玄関に突撃。
勢いを殺す事無く玄関の戸も全開にして、躊躇なく外廊下の手摺を飛び越えた。
「「「「おぃいぃいぃぃぃぃっ!!どんな結論んんんんんっ!?」」」」
表通りに着地すると同時に、ドタガタと騒がしい音を立てて四人の綺麗に揃った悲鳴のような叫びも響く。
おまけに、ちょ!!退け!!お前が退け!!何て言い合いも。
玄関にでも詰まったか・・・ざまぁみろ。
けけっと無意識の内に零れた笑い声をそのまま、一気に俺は駆け出した。
漸く詰まっていた玄関から脱出出来たらしいマダオ共の足音が追いかけて来るけど、知った事か。
ついでに裸足だけど、それも知った事か。
そんな事は隅所か頭の中から追いやって、後ろから追って来るマダオ共に距離を詰められないようにだけ注意しながら目的の物を探す。
今自分の顔を鏡で見たら、見事に逆三角な目になってんじゃねぇかと思った瞬間。
視界の端で捕らえた色に急ブレーキを掛ける。
ゆらりと上がる紫煙に、口唇の端が何とも綺麗に釣り上がった気がした。
崩れ掛けた身体を地面に片手を突く事で支え、見つけた色に突進する。
しかしこの時、俺は気付くべきだった。
自分が下した決断が、後々面倒な事になる事に。
けど、ここ数日で溜まりに溜まった鬱憤が、そちらに思考を割く事を拒否していた。
「「「「閃時ぃいぃいぃぃっ!!早まるなぁあぁあぁぁっ!!」」」」
「五月蝿ぇボケェエエェエェェエェェッ!!」
追いつけないと判断したのか、声を揃えて叫ぶマダオ共を一刀両断してラストスパートを掛ける。
漸く異常に気付いたのか、残り数mと言う距離で煙草を咥えて歩いていた土方さんが顔を上げた。
「何やってんだオメェ?って、おい。大丈夫か?」
土方さんの目の前で立ち止まった瞬間、一度も休まずに全力疾走したツケが回って来たのか。
膝から崩れそうになったのを、膝に手を突く事でギリギリ支え。
言葉を発する代わりに、乱れ巻くて苦しい呼吸を整えた。
「ひ、土、方・・・さんっ」
「お?どした?」
俺の様子を見かねたのか、背中を摩ってくれていた土方さんの手を掴み顔を上げる。
身長差は大体拳一個分。親父と同じ位ってか、確か同じだ。
チクショー成長期舐めんな。近い内に、全員まとめて見下ろしてやる!!と、場違いな決意を固めながら、にっこりと笑って見せた。
「土方さん」
「あ?」
掴んでいた手をもう片方の手でも掴んで、さらに笑みを深める。
不思議そうに首を傾げた土方さんと、近付いて来る足音にタイミングを合わせ。
「俺が十八になったらお嫁においで?」
と、全力で爆弾を投下した。
「はぃいぃいぃいぃぃぃぃっ!?」
土方さんが素っ頓狂な声を上げる同時に、背後で得体の知れない何が噴出すのを感じて、急いで手を離しその場から離脱。
その一瞬後。
「「「「させるかぁあぁああぁぁぁっ!!!!」」」」
「どわぁあぁああぁぁぁっ!?」
各々の獲物を手にした雄叫びを上げるマダオ共に、土方さんが強襲された。
されたって言うか、そうなるように仕向けたんだけどな。俺が。
「多串ぃいぃいぃぃぃっ!!テメェ何ぞにお義父さん何て呼ばせねぇからなぁあぁぁぁっ!?」
「呼ぶかぁあぁぁぁぁぁっ!!こっちから願い下げだそんなもんんんんんっ!!
ってか、何だこの状況!?おいこら閃時!!」
「やだなぁー。ダーリンって呼んでよハニー」
「呼ばねぇよ!?何その棒読み!?そんで何展開だコレ!?」
「“ダーリン好きだっちゃ”とか言ったら電撃食らわすぞ多串ゴラァ!!
此方の鬼○郎さんが!!」
「鬼○郎じゃねぇだろ!!テメェ高っ!?」
「イメチェンした鬼○郎だ。電撃は出ねぇが斬り刻む事位出来らァ」
「斬り刻むなど生温い!!爆破してくれる!!」
「テメェ桂だろ!?おいコラちょっと待てぇえぇぇぇぇぇっ!!」
「じっとしとけば、ド頭に風穴一個空くだけで済むぜよー」
「ついでに人生も終了するわっ!!」
ぎゃーぎゃーと、親父以下四名の攻撃を交わしながら怒鳴る土方さん。
流石、真選組鬼の副長。
あんだけ攻撃仕掛けられるのに、まだ無事だよ。
「こりゃあ・・・何の騒ぎでィ」
周りを巻き込みかねない勢いで大暴れする五人に、そのまま共倒れになっちまえと思っていれば、聞きなれた口調で声を掛けられた。
振り返って見れば、駄菓子屋の茶色の紙袋を抱え、愛用のふざけたデザインのアイマスクを額に押し上げた沖田さんが居た。
「あ、沖田さん。こんちは」
「おー。で?何がどうしたんでィ」
首を傾げながら問われ、赫々云々と手短に状況の説明をする。
ふむふむと頷いていた沖田さんは、最後に大きく頷くと。
「早ぇ話が、土方の野郎を生贄にしたって事ですねィ」
ずばっと真相に斬り込んで来た沖田さんに、俺も大きく頷き返した。
幾ら噂がガセだと説明しても無駄に終わるし。
挙句の果てに四六時中年中無休で監視するとまで言われ。
しかも、こう言う時に限って有言実行だったりするから堪ったもんじゃねぇ。
そこで俺が下した決断は、矛先を変えるって事。
見事に『嫁』の一言で矛先は俺から土方さんへ、怒涛の攻撃と共に移った。
此処まで思惑通りに事が進むと、逆に恐ぇなおい。
でも何か引っ掛かるんだけどなぁーと顎に拳を当てて唸っていれば。
「まぁこれで、噂は七十五日で消える所の話じゃなくなりやしたねィ」
「あっ」
ボリボリと駄菓子を食ってた沖田さんから零された言葉に、思わず声を上げる。
そうだよ・・・そうだった!!俺は、この不本意極まりない噂を消す為に色々耐えて来たのに!!
途中から可笑しな方向に突っ走ってたんですけど、俺。
ばばっと周りに視線を巡らせれば。
乱闘に巻き込まれないように遠巻きにしながら、それでも野次馬は多々居る訳で・・・。
その中には俺と同い年位の娘も多く居る訳で・・・。
「やっぱり、あの噂本当だったんだー」
「今の公開プロポーズ?」
ひそひそくすくすと、何か殊更楽しそうって言うか・・・嬉しそうに話してんですけど。
あれ?これ自爆?
何て後悔は今更遅く・・・。
まぁ、後で悔いるから後悔であって、どうしようもねぇんだけど。
ふっと自虐的な笑みを浮かべて向けた視線の先。
火事場の馬鹿力でも発揮してるのか、親父達の攻撃を押し返す土方さんの姿。
おいおい、一対四で押されてんじゃねぇよ。
「親父達ー俺の未来の嫁さんに怪我させんなよー」
「「「「今此処で葬り去ってくれるわぁあぁあぁあぁぁっ!!!!」」」」
「閃時ぃっ!?オメェ俺に何か恨みでもあんのかぁあぁぁぁぁっ!?」
俺の棒読みな台詞を起爆剤に、威力を取り戻した親父達の攻撃が土方さんを襲う。
うん、恨みはねぇよ。恨みはねぇんだけど・・・。
共倒れになって欲しいとは思ってる。
共倒れになりゃ、噂の元になる土方さんも消えるし。
鬱陶しい親父達の監視も無くなるしな。これぞ一石二鳥。
こうなりゃ、耐えてやろうじゃねぇの。
これも精神修行の一つだと思えば乗り切れねぇ事もねぇだろう。
毒を食らわば皿までもとは、昔の人は上手い事言ったもんだね。
けど、その後に残るのは。
ただの後悔って事も付け加えて欲しかった。
好い加減見苦しいねィと、すっかり乱闘見物に飽きた沖田さんが。
バズーカーを一発ぶち込む爆音を聞きながら、俺が遠い目になったのは言うまでもないだろう・・・。
後書き
『30,000企画『人の噂〜』の続編not変換で噂がループになる話』なリクでした!!
全体的に、何か色々崩壊しましたorz
此処まで完全なギャグ話を書いたのは初めてじゃなかろうか(笑)
今此処を読んで下さってる方は、最初の注意事項を読んで下さってる方だと信じてます。
苦情は一切受け付けませんよ☆
太門様
そんなこんなで、こう言う仕上がりになりました!!(爆死)
全力で長男に不幸背負わせて、宣言通り一番の被害者は土方さんです☆
ぶっちゃけ・・・楽しかったです(おい)
何時も何時も色々ありがとうございます!!
企画参加、ありがとうございましたぁぁぁぁぁあぁっ!!
少しでも御礼になっていれば幸いです(o*。_。)oペコッ